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vol.1
写真家・竹沢うるまが切り撮る“現在の地球”
いま、世界一周の途中。

写真家・竹沢うるまは今現在、陸路での世界一周の空の下にいる。2010年3月に東京を出発し、アメリカからスタート。中米、南米、アフリカ、ヨーロッパ、中近東、アジアを巡り、日本へと帰る旅。帰国は2011年、場合によると2012年になるという。
目的は“現在の地球の姿”を、その若く瑞々しい感性で写真で記録すること。この連載は、地球のどこかを旅するうるまから届く、生の写真とエッセイをお届けするものだ。 さらに、うるまが本当のゴールとするものは、30年後に再び同じルートで世界を撮影して巡り、写真を比べること。そして、ひとりの人間の半生の間に、地球はどこに向かったのかを映し出すこと。

「私たち人間は、この地球という星のことを、一体どれだけ自分の言葉で語れるでしょうか。“ボクらが生まれた星”はいったい今どんな姿なのか、ひとりでも多くの人に伝えたいと思います」――竹沢うるま

Vol.1 ここではない何処かへ

 太平洋の上空を飛ぶ飛行機の窓の外。上空1万メートルの高さからこの星を眺めていると、地球という星は海の星だということがよくわかる。水面はゆらゆらと波に揺れている。波は遥か彼方の洋上で生まれ、ひとつなぎの地球の海を何千キロ、何万キロと孤独に旅しているのだろうか。

その波の旅路を、いまの自分に重ねあわせてみた。いま僕は世界一周の旅に出ようとしていて、波が地球の海を駆けるように、地球の大地を駆けようとしている。この先に何が待ち受けているのか、正直わからない。

ひとつだけはっきりしていることは、僕はいま“ここではない何処か“に向かっているということだけ。でも、そのゴールが一体どこで、何に辿り着くのかはわからない。

この地球は、空と海と大地、そして人々の叡智で構成されているという。それらひとつひとつを巡り、旅することによって、もしかしたらその果てに、何かしらの答えが待っているのかもしれない。

“ここではない何処か”が辿り着く果ては一体どこなのか。それを探しに行きたいと思う。その旅路にはきっと、たくさんの驚きや感動が待ち受けているだろう。

これから始まる旅の記録は、地球のいまを知るための冒険の記録である。21世紀の地球上に、もはやどこにも冒険はない、という人もいる。でも僕らはみんなかつて知っていた。

「この地球は、無限の冒険と夢に満ちている」

子供の頃に感じていたその気持ちを胸に、はじめの一歩を踏み出したいと思う。

2010年春 旅立ちの日

 

旅程表

2010年3月 アメリカ → メキシコ → グアテマラ→ ベリーズ → キューバ → エクアドル → ペルー → ボリビア→ ブラジル → アルゼンチン → 南極 → 南アフリカ → ナミビア → 中央アフリカ → ヨーロッパ各国 → 中東各国 → アジア各国 → 太平洋諸島 → 2011年(?)沖縄にてゴール 

 

 

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竹沢 うるま
1977 年生まれ。写真家。「うるま」とは沖縄の方言でサンゴに囲まれた島の意。出版社のスタッフフォトグラファーを経て、2004 年独立、URUMA Photo Officeを設立し活動開始。雑誌、広告の分野で活躍し、海外取材は通算100回を超す。世界中の自然を主なフィールドにする自然写真家。
公式サイト www.uruma-photo.com
著作物
写真集「URUMA –okinawa graphic booklet-」(マリン企画)、「Tio's Island ~南の島のティオの世界~」(小学館から2010年7月20日に発売)。その他ポストカード、カレンダー等。
個展暦
2005年「TWILIGHT ISLAND」(DIGZ原宿)、2007年「Rainbow's End」(Palau Pacific Resort)、2007年「URUMA -日本の異次元空間を旅する-」(丸善・丸の内本店)、2008年「Tahiti ~タンガロアが創った島々~」(PENTAX FORUM)、「Tio's Island」(大手町カフェ) 、2009年「Tio's Island ~南の島のティオの世界~」(KONICA MINOLTA PLAZA)

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