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民間ロケット初の地球周回軌道到達!
失敗3度、発射直前の延期を乗り越えて

いつか宇宙旅行に! と焦がれるFaustメンバーの皆さま、お聞きください。宇宙ホテルでのステイが、にわかに現実味を帯びてまいりました!
われわれの夢をぐっと現実に引き寄せてくれたのは、アメリカの民間宇宙開発企業、Space Exploration Technologies(SpaceX)社。同社はアメリカ東部の夏時間で9月28日19時15分(日本時間で29日8時15分)、ロケット「ファルコ ン1(Falcon 1)」をマーシャル諸島共和国のクェゼリン島から打ち上げ、地球周回軌道に乗せることに成功したのです。
この偉業は、2004年に民間初の弾道宇宙飛行を成功させた有人宇宙船「スペースシップワン(SpaceShipOne)」に続く、民間の宇宙事業にとって快挙と言って過言ではないでしょう。

ファルコン1は、炎と煙の尾を引きながら打ち上げられ、約2分40秒後に1段目のロケット切り離し、約3分12秒後にフェアリングを切り離して上昇。約8 分後には毎秒5.2kmの速度に達し、国際宇宙ステーションの上を通過。そして、打ち上げから約10分後、ついに地球周回軌道に到達し、成功を収めたので す。
一方、地上では、カリフォルニア州ホーソーンにあるSpaceXの本社には、固唾を呑んで打ち上げを見守るスタッフたちの姿。ロケット切り離しなど重要な 局面をひとつ、またひとつとクリアするたびに、歓声が湧き上がり・・・・・・そしてFalcon1が周回軌道に到達すると、そこは熱狂に包まれました。そ の瞬間を想像するだけで、鳥肌が立ちますね!!

SpaceX社のCEOイーロン・マスク(Elon Musk)氏は、「今日はわが社にとって偉大な一日であり、偉大なチームの莫大な労力が成就した日だ。われわれの軌道投入技術は非常に正確な域に達したことが証明されたのだ」と語っています。
ここまでのあまりに険しい道のりを思えば、その喜びも当然でしょう。実は同社のファルコン1は、3度の打ち上げ失敗を経験し、4度目となる今回も、1週間 打ち上げを延期しているのでした。前回の打ち上げで失敗したロケットの段階分離が始まる局面では、本社をものすごい緊張が支配したというのもうなづけま す。

民間での地球周回軌道への到達が可能になった今、軌道上に宇宙ホテルを建設するプロジェクトも、決して遠い未来ではなくなってきました。
ロシアのソユーズに乗って、軌道上の国際宇宙ステーションに滞在する“宇宙滞在旅行”が33億円とも46億円とも言われる現在、FaustA.G.事務局は期待を持ってSpaceX社の動向を今後も皆さまにお届けいたします。

ファルコン1とともに飛行機でクェゼリン島の発射場へ向かうスタッフ。ファルコン1の2段階からなる機体の一部は再利用可能。

SpaceX本社で打ち上げを見守るスタッフ。CEOのマスク氏は、アメリカのPayPal社の共同創設者として富を築いた人物。SpaceXでは世界有数の航空宇宙工学の専門家たちを擁し、ロケットを一から製作。この成功を受けて、SpaceX社は今後、2009年1月に5号機を打ち上げる準備があり、 6号機は部品の発注段階、7号機も2009年初めに制作開始を予定。さらに、ファルコン1は打ち上げ費用が670万ドルと低コストであることも注目されており、同社は数年のうちに、宇宙輸送を現在のコストの10分の1で提供する試みに着手するとか。

Data

Space Exploration Technologies(SpaceX)社

http://www.spacex.com/

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