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今度はゴビ砂漠で三ツ星ランチ！
マイク・ホーン氏の秘境グルメ企画再び

偉大なる冒険家ジャン＝バプティスト・シャルコーが、フランス人として初めて南極大陸上陸に成功し、その場でG.H.マム社のシャンパンで祝杯をあげたのは20世紀初頭のこと。その約100年後、シャルコーの逸話にあやかり、同じ場所で同じ銘柄のシャンパンで乾杯し、さらにはミシュラン三ツ星シェフの手によるディナーパーティを開催した冒険家マイク・ホーン氏のことを皆様は覚えていらっしゃるでしょうか？　

ホーン氏は、2008年から4年の歳月をかけて帆船「パンゲア号」での世界航海をメインに、各地の砂漠やジャングルのなかを人工的な動力に頼らずに冒険することで、子供たちに地球の自然の素晴らしさと環境保護の大切さを伝えるミッション「パンゲア・エクスペディション」に挑戦している最中です。ファウストA.G.では2008年12月、そんな偉大なミッションの合間に開催された、いわば“冒険家のお楽しみ企画”といえるお茶目な南極ディナーの模様を、そして「パンゲア号」が横浜に寄航し日本の子供たちと触れ合ったニュースも2010年1月にお届けしました。そして我々はなんと、ホーン氏がまたもや想像を絶する場所での“お楽しみ”を開催したとのニュースをキャッチしたのです。

ベージュ色の砂とブルーの空のみの世界に、G.H.マムのシンボルカラーである真紅が引き立つ。ゴビ砂漠に1日だけ三ツ星レストランが登場した。

2010年秋、ホーン氏はモンゴルのゴビ砂漠にあるホンゴル砂丘を訪れていました。ゴビ砂漠のなかでもその南部に位置するホンゴル砂丘は最も美しく、歩くたびに砂が「キュッ」と鳴ることから「Singing Sand Dune（鳴き砂の砂丘）」という異名も持つロマンティックな場所です。そこで開催されたのは、なんと“ゴビ砂漠ランチ”。ホーン氏のほかに、G.H.マム社によって選ばれたラッキーな1組のカップルをゲストに招き、ミシュラン三ツ星を獲得したスターシェフで、パリの人気レストラン『アルページュ』のオーナーでもあるアラン・パサール氏の料理が振舞われたのです。かつてシルクロードを行き来したキャラバン隊も、玄奘三蔵も、こんな話は聞いたことがないとビックリしていることでしょう。

砂漠の真ん中にテントを張り、そのなかで調理をするパサール氏とスタッフたち。テントの外には、綺麗にテーブルがセッティングされ、G.H.マムのシンボルカラーである真紅のカトラリーがベージュの大地に美しく映えていました。こう聞くと、なんともエキゾチックでロマンティックな食事会かと思うものですが、パサール氏にとってはこの環境での料理は大きな挑戦だったようです。「ここでは、日々用いている料理の知識を捨てて調理しました。ゴビ砂漠は乾燥した極限の地であることと、この無謀とも言える企画コンセプトからインスピレーションを受け、モンゴルの食材のみを駆使して作りました。すべての冒険家へのトリビュートの気持ちを込めて」。その言葉のとおり、大きなスコップを使い、砂の上で必死に炭火をおこしている三ツ星シェフ・パサール氏の姿など、パリでは決して見ることはできないでしょう！

「ゴビ砂漠という極地で、パサール氏の美しい料理とG.H.マムのシャンパン、そしてホーン氏の感動的な冒険の話を聞くことができ、一生に一度の忘れられない思い出になりました」と、参加カップルが感動を述べると、ホーン氏は彼らにこう言いました。「同じ場所で、もう一度このような素晴らしい食事会を開くことは難しいでしょう。ゴビ砂漠にはヒマラヤからの強い北西風が吹き付けているため、明日にはこの場所は存在してないからです」。そう、まさにその場にいた人すべてが一生に一度の体験をしたのです。世界中を冒険し、地球の自然を知りつくしているホーン氏だからこそ言えるこの刹那的な言葉には、改めて自然への畏怖を感じざるを得ません。

南極、ゴビ砂漠に続く、自然を感じる秘境グルメ企画は「パンゲア・エクスペディション」が終了する2012年まで、まだまだ続く予定です。ファウストA.G.では順次レポートをお送りする予定ですので、どうぞお楽しみに！