受賞者たちが示唆する、
環境問題へのアプローチ!
「なみある? EARTHアワード2010」授賞式
日本におけるサーフィンの歴史は約50年前に始まり、いまや日本のサーファー人口は累計100万人以上とも言われます。かのレジェンドサーファー、ジェリー・ロペスは以前インタビューで「日本でサーフィンが盛んなのは、単純にいい波があるからさ」と答えています。しかし、そんな波がありながら、果たして海外のようなサーフィン文化が日本に定着してきたかといえば、それは疑問。
株式会社サイバードは、日本のサーフィン文化の発展向上を願って1999年、モバイルサイト『なみある?』を立ち上げました。この『なみある?』は、単に「サーフィン&波情報」という枠を超え、JPSA(日本プロサーフィン連盟)の大会サポートや、サーフィンをテーマにしたFMラジオの番組提供など、いまでも様々な分野で活動を展開しています。
その一環として2003年からは、社会に貢献したサーファーたちを讃える「なみある?サーファーズ・アワード」をスタート。さらに昨年は新たに、環境問題をテーマにしたコンテンツ『EARTHマガジン』を創刊して、年々活動をスケールアップさせています。「なみある?サーファーズ・アワード」もこれを機に、より広い視野で受賞者を選出する、「なみある?EARTHアワード2010」へと衣替え。先日(昨年末)、その授賞式が六本木ヒルズ・タワーホールで行われました。
環境の危機を訴える
受賞者たちの熱いスピーチ
発表された「なみある?EARTHアワード2010」の受賞者は以下の面々。宇多高明氏(財団法人土木研究センターなぎさ総合研究室長)、海南友子氏(映像作家)、脇田貴之氏(プロサーファー)の3名、そして特別賞に、昨年JPSAグランドチャンピオンとなったプロサーファーの大澤伸幸、大村奈央、ケコア・ウエムラ、植村未来ら4名です。受賞者した彼らに共通しているのは、日常を通じて自然が身近にあり、環境問題の重要性を自らのフィールドで提唱している点。
「人間は自然があるからこそ生きられるのだ、ということを最近の異常気象を目の当たりするたび感じます」。そう壇上で語ったのは、授賞式のためにわざわざハワイから一時帰国した、プロサーファーの脇田氏。それから受賞者の中で最年長となった海洋工学の第一人者、宇多氏は「海浜の荒廃を防ぎ、元来の自然海浜を次世代に出来る限り、健全な姿で引き継ぐことに対して、国民的コンセンサスが必要だ」と、おびただしいブロックやテトラポットに覆われた日本の海浜事情に待ったなしの警鐘を鳴らしました。彼らのスピーチは受賞の喜びよりも、深刻な環境問題を訴える場面がしばしば。
「私も小さな頃から、海の近くで過ごした人間です。こういう人たちを応援しないといけないなぁ」。思わずそんな本音を口にしたのは、この日、主賓として壇上にあがった元内閣総理大臣、小泉純一郎氏。
「環境保全に取り組むということを、皆さん、仕事を通じて自然に楽しみながらやっている、それが大変すばらしいことだと思います」
小泉元首相からの予期せぬ激励に、表情も緩みがちな受賞者の面々。その後も大きな拍手が彼らの今後の活躍を期待するかのように会場を温かく包んでいました――。
受賞者リスト
宇多 高明 (うだ・たかあき)
1949年、東京都生まれ。財団法人土木研究センター なぎさ総合研究室長。日本大学理工学部海洋建築工学科客員教授、工学博士、技術士(建設部門)。国内はもとより世界各地の海岸を巡り調査・研究を行うとともに、数多くの海岸事業などの計画・立案に関わる日本の海洋工学の第一人者である。
海南 友子(かな・ともこ)
1971年、東京都生まれ。日本女子大学卒業後、NHKの報道ディレクターとしてNHKスペシャルなどで環境問題の番組を制作。10年7月には、海南氏が監督・プロデュースし、気候変動をテーマに世界の3つの島(ツバル/ベネチア/アラスカ・シシマレフ島)を描いたドキュメンタリー映画『ビューティフル アイランズ』が日・米・韓ロードショー公開され、米映画批評誌『Variety』紙に絶賛されるなど話題を呼ぶ。
脇田 貴之 (わきた・たかゆき)
1971年生まれ。神奈川県出身。ハワイ・オアフ島通称「パイプライン」をはじめ巨大な波へのチャージで世界的にその名が知られる日本人プロサーファー。2009 年12月8日、5年ぶり8度目の開催となった25周年記念大会に、各国から招待された28名のビッグウェーバーらとともにワイメアの巨大ブレイクへ挑んだ勇敢な姿は記憶に新しい。
JPSA 日本プロサーフィン連盟2010年度グランドチャンピオン4 名
ショートボード男子:大澤 伸幸(おおさわ・のぶゆき)
ショートボード女子:大村 奈央(おおむら・なお)
ロングボード男子 :ケコア・ウエムラ(けこあ・うえむら)※
ロングボード女子 :植村 未来(うえむら・みく)※
※上記、2名のみ授賞式は、欠席。
「なみある?EARTHアワード2010」授賞式
日時:2010年12月14日
場所:六本木アカデミーヒルズ49Fタワーホール
なみある?EARTHアワード事務局
TEL:03-5475-6301
なみある?EARTHアワード
http://earth-magazine.com/awards/index.html
EARTHマガジン
http://earth-magazine.com/index.html
Text:Faust.A.G.
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