産業革命発端の地で、文明と歴史を感じ取る
■Gorgez Ironbridge アイアンブリッジ峡谷 ■Ironbridge アイアンブリッジ
イギリスの面積は日本の5分の3。さほど広くないこの国のあちらこちらに、歴史的なみどころや美しい自然が散りばめられている。その証拠に、イギリスの世界文化遺産の数は現在22箇所。その中でもストーンヘンジやバースは訪れたことがあっても、「Irobridge Gorge(アイアンブリッジ峡谷)」を訪れたことのある人は少ないのではないだろうか。ロンドンから北西へ240km、車で約2時間半のコール・ブルック・デールという小さな村に位置するアイアンブリッジ渓谷。コール(石炭)・ブルック(急流)・デール(谷)の名のとおり石炭が採れ、急流が流れる谷合の村だ。18世紀の初頭、アブラハム・ダービーという技術者がそれまでの炭火に替え、この地で採れるコークスを使った溶鋼技術を開発。そこで生産された、安価で大量の鋳鉄が産業革命の口火を切った。当事の最新技術で生産された鉄を用いて1779年に作られた橋が、かの有名な「Ironbridge(アイアンブリッジ)」だ。英国最長河川、セバン川にかかる世界初の鉄橋は、鉄橋にしては珍しいアーチ型。鉄橋の建築法が開発されていなかったため、木材による建築法が用いられたせいだとか。ボルトが使われていない、世界唯一の鉄橋としても知られている。アイアンブリッジのすぐ前には「Eley's」というポークパイが美味しいお店もある。そして、車で5分走らせた所にはビクトリア時代(1837年〜1901年)の建物を移築したビクトリアタウンがあり、当時の生活を体験できる。なだらかな丘陵地帯が広がる周辺も、ドライブには最適。
<ロンドン・岡田美恵子>
■Ironbridge,Telford
■Tel. +44 (0)1952-884391
■http://www.ironbridge.org.uk/(ビクトリアンタウンも同サイト)
■http://www.eleys-ironbridge.co.uk/(Eley's)
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