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Vol.05
ソーラーカーのギネス最速記録挑戦
無念の失敗に終わる

チームディレクターの篠塚。

9月に南アフリカで開催されたサソル・ソーラーチャレンジ・サウス アフリカ2012でアドベンチャークラス優勝を果たしたソーラーカーチーム篠塚が、10月1日、今年3つ目の目標であるギネス世界記録のソーラーカー最速記録に挑んだが、残念ながら失敗に終わった。

過酷なソーラーカーレースを終えた3日後、現地プレトリア郊外にあるゲロテックテストファシリティにて行なわれたギネス挑戦だったが、チーム篠塚が記録した最高時速は80.5km/h。現在のオーストラリアのチームが保持する世界記録88.9km/hに8km/h以上の差で記録更新には及ばなかった。 この最速記録チャレンジは、トラックを1周する最後の500m区間の時速を計測するというもの。1時間以内にそれぞれ東周り、西周りで繰り返し走行し、上位の時速2本の平均値の記録を認定する。

この日の天候は雲ひとつない晴天。風速は約3~4m。チャレンジが行なわれた正午あたりは27℃ほどに達する暑い日だった。発電効率をあげるため、ソーラーパネルの表面温度を冷水で冷やす措置も行なったが、結果には繋がらなかった。

写真左・中:レース終了からわずか2日間で、ギネスチャレンジ用に配線の変更作業を行なった。 写真右:発電効率をあげるため冷水でパネルの温度を下げる緊急措置。
レース時の7.0㎡から、ギネスモードはアドオンパネルにより、計8.9㎡のソーラーパネルを搭載。また、バッテリー、消化器、バーキングブレーキなどを外し軽量化。アドオンパネルの追加を入れてもレースモードよりマイナス15kgの重量で、記録挑戦に臨んだ。

この結果についてチーム代表の篠塚建次郎は「反省すべき点は多くある。まずは日本でテスト走行ができなかったということ。またチャレンジに使用したコースがかなりラフで現状のタイヤでの走行には空気抵抗がかかり過ぎてしまったこと。車自体の空気抵抗も大きく、バッテリーを積まないギネスチャレンジには向かなかった。これらいくつかの要素が1.5~2.0km/hずつマイナス要因となってしまった。様々な条件の下で決して万全な体制で臨めたわけではない。非常に残念だ」と悔しさをにじませた。

なかなかスピードが上がらない!

だが、篠塚のソーラーカーでの挑戦はまだまだ続く。
「これまでラリードライバーとして、いかに早く走ることができるかだけを考えてきた。しかしソーラーカーチーム篠塚では、企画、チーム編成、スポンサーや大会側との交渉など、様々な役割をすべて自分でやらなければならない。大変なことだけれども、ソーラーカーでやりたいことがまだまだある。とにかくこれからも進んでいくしかない」

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ソーラーカーチーム篠塚公式サイト
http://www.solar-shinozuka.jp/

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