画像

めくるめく感動の大空へ!
挑戦!アクロバットフライト

室屋の超絶空中ダンス

滑走路から離陸するレッドブル仕様の室屋専用機。
スモークで軌跡を描きながら、予測不能のエアロバティックを披露する室屋機(画像クリックで動画を再生)。

室屋の駆るレッドブル仕様の「エクストラ300S」が、爆音をなびかせながらゆっくりと滑走路へ向かう。ふわりと浮上した機体が、滑らかに上昇していった。澄み切った青空を駆けめぐる機体は、信じられないようなスピードでトリッキーな航路を描き、少し遅れてエンジン音が地上に届く。

室屋が、Faustだけのために、歓迎の意味を込めてエアロバティックス(アクロバット飛行)を披露してくれたのだ。
と、いつの間にか地元のギャラリーが集まり、スモークを吐き出しながらの超低空飛行に歓声があがる。室屋が飛行する際は、事前の告知がなくてもエンジン音を聞きつけて自然と地元の人々が集まってくるという。

滑走路の手前に作られた待機場で空を見上げるFaust会員たちは、決して大袈裟ではなく息をのんでいた。リスクのすぐそばにある陶酔に、心を揺さぶられていた。
底知れぬ野心の持ち主である彼らにとっても、マニューバ(アクロバット飛行の演目)はかつて手を触れたことのない、自分ひとりでは手の触れられない冒険である。ライセンスを取得しなければ、操縦桿を握ることはできないからだ。
これが、エアロバティックスなのか。
これから自分は、こんな体験をするのか。
控室では笑顔で談笑していた会員たちに、緊張と興奮が拡がっていく。
室屋の華麗な空中ダンスに、15分ほどみとれていただろうか。
ダークブルーの機体にレッドブルのロゴが眩しいエクストラ300Sが、滑走路に降り立った。プロペラの放つ音が徐々に小さくなり、会員たちの前で機体が止まる。コクピットが開き、室屋がヘルメットを脱ぐ。涼しげな表情(本当にそうなのだ!)でコクピットから出てくる。

ほどなくして、自然と拍手が沸き起こった。沸き上がる興奮が、惜しみない称賛となって現れたのだろう。

Faustたちを空へと誘うエクストラ200

室屋は「今ご覧いただいたようなアクロバット飛行を体験いただきます」と冗談で場を和ませるたが、本当にやられたら常人は失神するか嘔吐するかのどちらかだ。

室屋のデモフライトは、会員たちのモチベーションを一気に高めたようだ。ここで芦田博が、タイミング良く前へ進み出る。イベントの開会を告げる挨拶だ。ファウスト・エアロバティックスチーム「unlimited」のキャプテンは、10日ほど前に行なわれた全日本曲技飛行競技会(今年から開催が予定される日本選手権のプレ大会)で、見事に優勝を飾っていた。
「今日は天気も良く、上空では景色も良く見えると思います。どうか皆さん、怖がらずに景色を楽しんで下さい。それと私事ですが……」
芦田の優勝報告に、拍手が被せられる。「自分の練習は昨日やりましたので、今日は飛ばないですよ」と話すキャプテンは、イベント成功のためにバックアップにまわるという。

芦田に続いて室屋が会員たちの正面に立った。173センチの身体が、実際のサイズ以上に大きく感じられる。世界を股にかける男が放つ独特のオーラだ。
「いま見ていただいたような感じで、皆さんと一緒に飛びたいと思います」
……会員たちは互いに顔を見合せた。興奮が消え、緊張が高まる。一瞬ののうち、室屋がすぐに雰囲気を和ませた。
「というのは、まあ、冗談でして。もうちょっと軽めでやりましょうね。もちろん、ご希望の方がいらっしゃいましたら、同じような感じでやっても構いませんけれど」
……会員たちの表情に、微苦笑が拡がる。「ふうう」という安堵のため息をこぼす者もいた。

体験イベントはひとり15分強で行なわれる。室屋ひとりで8人の参加者を空へ誘う。フライトを待っている会員たちは、「セスナ172NスカイホークⅡ」での体験飛行がオプショナルとしてついてくる。アクロバット飛行ではなく、こちらは優雅に空を遊覧するプログラムだ。

この日の最高気温は、15度と予想されている。冬の入り口としてはずいぶんと暖かいが、ときおり吹き荒れる北風が瞬間的に体温を奪っていく。上空では最大で7メートルの風に見舞われると予想されていた。むろん、室屋にとっては何の支障もないコンディションではあるのだが。

滑走路脇の搭乗エリアでは、色鮮やかなブルーとイエローの塗装が施された「エクストラ200」が、会員たちの搭乗を待っている。このファウスト・エアロバティックスチームの機体に燃料が給油され、スタッフがオリエンテーションをしながら装具を準備する。

Faustたちを空へ誘ったエクストラ200とは?

海洋冒険家・白石康次郎、空への挑戦!

海洋冒険家の白石康次郎(右)。このイベントをかねてから期待していた。。

最初に乗り込むのは、白石康次郎だ。言わずと知れた海洋冒険家である。自ら一番手を名乗り出るところは、冒険心と好奇心に満ちた白石らしい。
「僕は船も好きだけど、飛行機も同じくらい大好き。一度こうして乗ってみたかったんですよ!」と目を輝かせ、室屋に話しかける。
「あなたの冒険は、もちろんよく存じ上げております!」
2人はがっちりと握手。空と海のファウストが邂逅した瞬間であった。
2人乗りコクピットの前部席に、白石が大きな身体を滑り込ませる。継ぎ目も柱もない美しい透明のキャノピーが閉じられる。

「クリアー、プロップ!」
会員たちに笑顔で視線を向けた室屋が、いつものルーティンでエンジンをかける。燃料が送り込まれ、点火装置が働く。機体が軽い振動に包まれる。命が吹き込まれていく。
1分ほどのアイドリングののちに、エクストラ200はエプロンからゆっくりと滑走路へ移動していく。ゲストを招き入れた室屋は、いったいどんなフライトをするのか。待機場で待つ会員たちにも緊張が走る。

うなりをあげるエンジン音とともに、白石を乗せたエクストラ200が上空へ舞い上がっていく。
「いったぞ!」
待機スペースから歓声が上がる。室屋が言うところの「軽め」がどの程度なのかを、誰もが推し量っている。
「うわあぁ……」

このように後部座席に室屋がのりこみ操縦。前部座席に体験者。上空では2人はマイクとヘッドフォンで会話する。

アクロバティックな軌道を描くたびに、会員たちの言葉が宙に溶ける。果たして自分は、あのフライトに耐えられるのだろうか──期待よりも不安が先行しているのかもしれない。
およそ15分後、白石を乗せたエクストラ200が戻ってきた。

めくるめく感動の大空

アクロバット飛行ははるか上空で繰り広げられる。

キャノピーが開くと、白石は満面の笑みを浮かべていた。待機スペースの会員から何かを聞かれるまえに、白石は自分から口を開いた。

最っ高でしたよ!

「怖くなかったですか」という質問には「全っ然。まったく、不安もないですよ」という答えが返ってくる。

「とにかくパワフルな体験だったなあ」と話す口調には、機体から降りても冷めない興奮が宿っている。

「ひとつだけ残念だったのは、僕、座高が高いから頭がずっとキャノピーに当たってたんだよね。それが痛くって」
そう言って白石が頭をさすると、待機スペースの空気がさらにほぐれた。

レーシングチームの一員でもある小嶋(右)。当日はお子様と共に来場した。

2人目の搭乗者として準備に取りかかっている小嶋禎一も、膨らむ期待をにじませている。

小嶋はファウスト・レーシングチームの一員である。昨年11月に岡山国際サーキットで開催された「アジアン・ル・マン・シリーズ」にも、ドライバーとして参戦した。スピードと重力には慣れている。
その小嶋をしても、室屋の操るエクストラ200の飛行体験はエキサイティングだったのだろう。未知との遭遇だった15分を終えると、渦巻く興奮が表情をほころばせた。

ものすごく楽しいです。めっちゃ面白かった。あんなにGがかかるとは思わへんかった

感嘆を意味する「いやあ」を何度も繰り返しながら、小嶋はコクピットでの濃密な時間を言葉にしていく。

「これは、ハマりますよ」

重力と無重力を自由自在に行き来する室屋のフライトは、F1マシンを運転した経験のある小嶋をも魅了したのである。

続いて搭乗したのは本田昌毅である。精神科医、美容外科医、産業医といった肩書を持つ彼は、冒険心溢れるドクターだ。落ち着いた様子でコクピットへ乗り込み、同行している知人に笑顔を向ける余裕も見せる。メンタルマネジメントを職業とするだけに、クールな印象さえ与えるほどだ。

ところが、フライトから戻ってきた本田もまた、高揚感とともに語り始めたのだった。

「最高だね。何事も体験と言うけれど、こんな凄い体験はなかなかできないなあ。車じゃない、ジェットコースターでもない、いったい何だこの感覚は、という感じだよ

挑戦精神と好奇心の塊、医師の本田(右)。

最後に搭乗したのは、ファウスト・レーシングチームに所属する崇島精一郎だ。日本アイドラーズクラブに所属する彼は、同クラブの主催するレースでの優勝経験を持つ。

小嶋と同じように、崇島も速さと重力への免疫は強い。「景色も十分に見られたし、室屋さんの技も体感できました」という言葉は、さすがはドライバーである。しかし、全身を突き抜けるような快感は抑えきられないようだ。静かな語り口のなかに、興奮が入り混じっていた。

レーシングチームの一員である崇島。これをきっかけに飛行機ライセンスの取得を本気で検討中だ。

「貴重な体験をさせてもらいました。飛行機の運転を勉強してみたいなあ、なんて本気で思ったりもしています(笑)」

一方会員を次々と空へ誘う室屋は、ほとんど休みなしに操縦桿を握っていた。給油とトイレ休憩以外はコクピットから離れていないが、まったく疲れを感じさせない。
それどころか、わずかな時間の合間に昼食を済ませていた。「食事のタイミングと食べ過ぎには注意して……」と会員たちは口を揃えていたが、エアレースのワールドチャンピオンシップに参戦する室屋の肉体は、どこまでも逞しい。

すべてのフライトが終了すると、スカイパーク内のカフェで閉会式が催された。

「空の面白さを少しでも体感していただけたら嬉しいです」と室屋が挨拶をすると、貸し切りの会場が拍手に包まれた。

第一回フライト体験イベントは、絶賛、絶賛、絶賛で幕を閉じた。世界の最前線で活躍する室屋の操縦でエアロバティックスを体験するというのはFaustだからこそ実現できるものだろう。
早ければ今春にも、第2回イベントが開催される予定だ。

 

 

 

空の冒険に相応しいアイウェアは
やはり「Ray-Ban」の偏光レンズサングラス!

肌寒くも見事に澄み渡った福島の空の下。ファウストたちが装着して飛行体験に臨だのは、ご存知、飛行機と切っても切れないサングラス「レイバン」だ。

その関係は、遡ることなんと1923年。米国陸軍航空隊のジョン・マクレディ中尉による北米大陸無着陸横断飛行の成功に端を発する。マクレディ中尉は、その体験をもとにパイロットの目を保護するアイウェアの開発をボシュロム社に依頼し、約6年の歳月の後に完成したのが、紫外線99%、赤外線96%をカットする「レイバングリーン」レンズだ。
1930年、そのレンズを用いたティアドロップタイプと呼ばれる、かの“アビエーターモデル”のサングラスが米空軍に制式採用。そして1937年、ブランドとしてのレイバンが誕生するに至り、同時にこれは史上初の一般向けサングラスの誕生となった。

今回のQUESTでもファウストたちの空の冒険を、自然な着用感と遮光性でスタイリッシュにサポートした。レイバンの偏光サングラスは、そのDNAを受け継いだ機能性に優れる偏光レンズと、微密な計算と高度な技術によるフレームが融合した、世界最高水準のテクノロジーによるコレクション。その偏光レンズは99.9%の乱反射をカットすることで、“眩しさ”という余計な光を感じさせることなく、クリアで快適な視界を確保してくれるのだ。

ファウストの冒険の傍らには必ず、そのマインドを共有する相棒が寄り添っている。

ベーッシックなフォルムながらファッショナブルなRB4110。¥28,350
パイロットの永遠のアイコン、ティアドロップタイプ¥29,400(品番RB3386)

 

問 レイバン/ミラリ ジャパン Tel.03-5428-1030

 

  • ◎「めくるめく感動の大空へ!挑戦!アクロバットフライト」搭乗者インタビューはコチラ体験者インタビュー~メフィストの部屋へ~
  • ◎「自分もファウストの飛行機で、アクロバット飛行体験に挑みたい!」 という挑戦者へこの冒険へ行きたい方へ~Naviへ~

Data

運営協力:チーム・ディープブルース
http://www.deepblues.co.jp/aero/

 

関連記事

同イベントに至るまでのファウスト・エアロバティックスチーム“unlimited”、苦難の物語はコチラ
http://www.faust-ag.jp/road/road_to_wac/post-3.php

パイロット室屋のレッドブル・エアレースでの挑戦を描く連載はコチラ
http://www.faust-ag.jp/master/

Back Number

Clear

Clearインデックス

now on

Now onインデックス

Page Top


  • Mail News
  • 画像クリックでイメージムービーがSTART

  • 冒険のクロニクル  Presented by BREITLING
  • Award Archive
  • ファウスト魂