フランス人女性が中国で成功させたティーサロン

■宋坊茶館　ソンファンチャーグアン

上海市中心部に広がる旧フランス租界の一角に、ポップながらも上品なお茶屋さんが誕生したのは2007年8月のこと。オーナーは、クリスチャン・ディオールのブランドマネージャーや有名シャンパンメーカーなどでキャリアを積んだフランス人女性、フローレンス・サムソンさん。店内には、彼女自ら産地に出向いて選び抜いた中国茶が約40種類、フランスより輸入したフレーバーティーが約20種類並んでいます。緑茶で有名な杭州の西湖を産地とする「龍井茶」は、1級品で180元/50g。その他、いろいろな階級の鉄観音茶やプーアール茶などの取り扱いもあります。フランス茶は、リンゴとキャラメルの風味が香ばしい「Pomme d'amour（アップルラブ）」や、甘いチェリーの香りが女性に大人気の「上海之夢（上海ドリーム）」（いずれも80元/50g）など。購入前にお茶の香りを嗅ぐこともできるので、きっとお気に入りの1品が見つかるはずです。

またお茶だけでなく、一緒に買い揃えたいのがキッチュで個性的な宋芳オリジナルグッズ。シンボルカラーである鮮やかなターコイズブルーの茶缶には、ちょっとオトボケな農民の絵が描かれています。同じデザインのボーンチャイナカップなどもあり、かわいいだけでなく、上質で使いやすいデザインが大人気です。たっぷりと時間のあるときには、2階に座ってゆっくりお茶はいかがでしょう。マカロンやフィナンシェなどのメニューもあり、中国茶にフランス菓子の組み合わせはやみつきになります。ちなみに、店名の「宋芳」はフローレンスさんの中国名です！もしもショップで彼女に出会ったら「宋坊（ソンファン）さん！」と呼んでみてくださいね！

<上海・ミワ>

■上海市永嘉路227号甲
■Tel. +86 21 6433 8283
■Open. 月曜-日曜10:00 - 19:00

中国は、フレーバーティーを手に入れるのが難しい場所だそう。ここで販売されているフランス茶は、中国で採れた茶葉をフランスでフレーバーティーとして加工されたものを、また中国に輸入するというユニークなプロセスを経ています。そんな貴重なフレーバーティーの販売と、ティーサロンの運営に着目したのがフローレンスさん。第一線でキャリアを積み、MBAまで取得したフランス人の彼女だからこそ成しえたアイデアと、ビジネスセンスが光るお店といえるのではないでしょうか。