メイド・イン・フランスが誇る
緻密で美しい時計は、何が「画期的」なのか?
ディディエ・レイブングッド モントレ ペキ二エ社長
メイド・イン・フランスが誇る
緻密で美しい時計は、何が「画期的」なのか?
ディディエ・レイブングッド モントレ ペキ二エ社長
ペキニエはフランス東部のスイス国境近くにモルトーにある時計メーカー。1920年から時計作りを開始して1970年代にクオーツ時計の台頭まで機械式時計を製造していたが、その後、産業自体が衰退しています。しかし’73年にエミール ペキニエ氏がこの地にモントレ ペキニエ社を創立し、各種ジュエリーウォッチなどを製造。フランスならではのデザイン性の豊かな時計が評判を生み、フランスのカドラン・ドール(金の文字盤)賞は5度も受賞しています。そして今年のバーゼルフェアでは、新たなコンセプトで自社製ムーブメント搭載のメンズウォッチ、「カリブル ロワイヤル」のコレクションを発表し、「時計史における革命」と世界の時計ジャーナリストやバイヤーから注目を集めています。
今回はペキニエのディディエ・レイブングッド氏(現社長)が来日。新たなメンズウォッチ「ロワイヤル」についてのいろいろなお話を伺いました。
――早速ですが「ロワイヤル」についての概要を教えて頂けますか?
基本的には正時(何時何分)以外に曜日、日付に大きな窓の表示を採用し、スモールセコンド、ムーンフェイズ、パワーリザーブ・インジケーターなどがある、各種多機能型のモデルです。
――例えばこの時計の画期的な所はどんなところですか?
時計のムーブメントには、通常いくつかのブリッジと呼ばれる各種歯車用などの部品がありますが、この時計にはブリッジではなく、ムーブメントのベースである地板に無数の歯車受け用の穴を開けてあることが最大の特徴です。さらに時計ブランドの多くは、汎用性のある既成のムーブメントを使用していますが、今回の新しいモデルは、ムーブメント自体を独自に設計し、既成ムーブメントにはない、多機能時計をより効率よく機能させることが可能になりました。加えてブリッジがないので、時計自体も薄型で美しい時計になっていると思います。
――地板に無数の穴を開けることには、どのような意味があるのでしょうか?
ムーブメントを独自に設計することは、とても困難なことで、特に地板に緻密な穴を施す技術は時計業界的にも、かなり革新的な意味があると考えています。
――今後のビジネスでは、どんなチャレンジをお考えでしょうか?
ロワイヤルのムーブメントの成功を今後は、さらに発展させ、多くの新しい時計作りにチャレンジしていきたいと思います。また、メイド・イン・フランスでの時計にもこだわり、時計製造にさまざまな最新技術をいろんな形で取り入れて発展させることが私の夢です。
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パリ ロワイヤル
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Didier Leibundgu
モントレ ペキ二エ社社長。1953年フランス・モルトー生まれ、かつてはル・ロックルでゼニスの機械式時計の復権に大きく貢献。後にペキ二エ復活の一翼を担いオリジナル・ムーブメントの製作に奔走、現在に至る。趣味はガーデニングをはじめ本格的な果樹栽培や養蜂業など。
問い合わせ
ペキ二エ ジャポン TEL:03-6206-2333
Text:Ii Masaki
2011/09/15
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